どうしようもなくエクリチュール

つれなき毎日を過ごしつつ、世につれ、徒然に綴ります。

シャザム!

マーベルが誇る「アベンジャーズ/エンドゲーム」もいいですが、一方の雄、DCの最新作「シャザム!」ももっと注目されてしかるべきなんじゃないですかね。

 

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「アクアマン」もそうでしたが、ここ最近のDCEUは、ようやくアメコミ本来の陽性のエンタメテイストを前面に押し出すようになってきて、いい感じ。

 

とりわけこの「シャザム!」は、マーベルも含む近年のアメコミ映画の中でもずば抜けて(いい意味で)お子様向けムービーとして作られていて、その振り切りっぷりが実に痛快なんですな。

 

その方針がとにかく徹底されているので、PG指定を意識したかもしれないゴア描写のオミットも、「ヴェノム」の場合とは違って特に違和感なく受け入れられるという。

 

そしてここがミソなんですが「お子様向け」だからと言って、大人から見て決してぬるい出来なのでは決してなくって、むしろストーリーや演出上のロジックはかなり周到にきっちり押さえられている…それ故に安心して観られるウェルメイドな作りになっているのですねー。

 

主人公、ビリーをはじめとして恵まれない環境の子どもたちを巡る、心温まる展開は、古き良きハリウッド映画の趣すらあって、全体的にどこかノスタルジック。

 

多様化を極めたアメコミヒーロー映画界において、一服の清涼剤のような爽やかな感動が際立つ、超良質なファミリー映画です。

 

あと関係ないけど、鑑賞時、近くにアメリカ人とおぼしき家族連れの一団がおり、ひと際リアクションよく大笑いしていて、ほっこりしながらも「そこ、笑うとこなの?」とちょい戸惑う部分も結構あった。やっぱそのへんは感覚違うんかねー。