どうしようもなくエクリチュール

つれなき毎日を過ごしつつ、世につれ、徒然に綴ります。

上野千鶴子祝辞

上野千鶴子先生については全然詳しくないんだけれども、まあ「フェミニズムの親玉」ぐらいの浅い認識は持っていて、今回話題の東大入学式の祝辞も「通常運転」だなあって感想なんだが、思いのほか反響大きいようで。

 

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まあ概ねぐうの音出ない正論ですわね。

 

面白かったのは普段彼女の発言などを取り上げないTVショーの反応で、と言ってもそんなに数、見ちゃいないんですが、たまたま見た日曜夜の宮根誠司MCの「Mr.サンデー」で元フジテレビの局アナ、菊間千乃が絶賛&木村太郎が苦虫噛み潰したような

顔で苦言、宮根はヘラヘラってのが、何か世間のリアクションの縮図みたいで笑っちゃいました。

 

あと大体朝はチャンネル合わせちゃうテレ朝「モーニングショー」が、東大OBの山口真由を含め、割と祝辞の内容に否定的だったのが、意外っちゃ意外で興味深かったですな。マッチョで父権主義的な属性の方々や保守的な高齢者が強く反発するのは自明ながら、存外リベラル系でも抵抗感ある人、いるんだなー、と。

 

かく言う私も、どっちか言うとリベラル、一方でこじらせ系ミソジニーを抱えつつも、前時代的セクハラの横行には抵抗感じてる方だとは思うんですが…上野先生のエクストリームな言説には「そこまで言われると、ちょっとついていけんわー」と思っちゃったりしてね。

 

例の祝辞もデータに裏打ちされた「機会の不平等性」「日本社会の後進性」みたいな部分は、完全に乗れるんですけど、合コン云々とかの箇所は、まあ実際問題、今もそういったことがあるはあるんでしょうけど、なーんか引っかかっちゃうというか、バイアスの強さに「退いちゃう」訳で。

 

まあフェミニズムに関して強い定見も専門知識もないんで、識者にガンガン詰められたらキャンつって降参するとは思うけど、「最高!」と「けしからん!」の狭間で、モヤモヤといろいろ考えてしまうのであった。どっちにしろ一番共感できんのは、この手の話にまったく関心ない連中だけどね。

 

あと完全に乗れる訳でもないけど、筒井康隆信者なんで、このへんの記述には結局ほっこり(という表現が適当かわかんが)してしまうのであった。

 

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